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吉本 隆明,坂本 龍一
筑摩書房
¥ 1,260
(2009-08-10)
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坂本龍一だけでも美味しいのに、加えてよしもとりゅーめい!何て贅沢なんだろう。
読んでいて思った事。
坂本教授の話す、音楽観、分かる気がする。音楽の構造が見えるというか、音自体も見えるというか、感じるというか、何か、そう、違うんだよな。
これ、二人の対談なんだが、対談させながら、実際に吉本センセに作曲させてしまおうというもの。無論、坂本教授が補作・編曲するけどな。
坂本教授は、アレンジャーを雇わない。全部自分でする。分業しない。だから、時間がかかる。でも、それって相当、幸せなことだと思う。
西洋クラシック界から、ポップミュージックへ、そして、第三世界の音楽へ。何か、凄いヒトだ。
そして、中島みゆきについても。松任谷由実は、100年後には残らないだろう。でも、中島みゆきは残るだろう。音は平板だが、それでも、残る。美空ひばりは、ロックやジャズもかなり歌えた。それは、力があるから。でも、多分、海外の人々からすれば、ニホンでは上手なヒトなんだろう、という見られ方をするだろう。が、矢野顕子は違う。ニホンだろうが、アメリカだろうが、関係なく、ヤノアキコとして凄い。声を楽器として使い切っているというのかな。コトバじゃないわけだ。あの人の場合。