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にむら じゅんこ
平凡社
¥ 819
(2012-01-15)
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そもそも、クスクスを知っているヒトって、どのっくらい居てるんやろう。
クスクスは、アフリカの粒パスタである。誰がどう見ても、それ、米粒やん!みたいな外見をしている。でも、正体は、粗挽きの小麦粉のつぶに、細かく挽いた小麦粉をまぶして出来たモノ。それの何処がパスタやねん!と思うんだけど、分類はパスタ。基本は小麦粉だけど、他の穀類とか木の実とかも使うので、もう更にわけがわからない。パスタの定義って、何?
というのは、知っていたし、アフリカン・フェアで何度か食べてるので、嫌いじゃない味なんだけど、この本を読んでぶっ飛んだのは、これがフランスで、庶民の味になっているということ。何!?というか、冷製に考えれば、パリ・ダカで有名なセネガルって、公用語がフランス語で、そこからフツーに入るわな。
逆に、アラブ諸国ではクスクスは外国料理であるってこと。確かに、イスラム教の食べ物ってイメージはあるけど、イスラム圏て、別にアラブだけじゃないって事だな。むしろ、アフリカ大陸にだって多いわけで。観光客向きに、メニューはあるけど、それは日本にとっての中華料理よりも遠い感じ。
つまり、パリにとってのクスクスは、日本にとっての中華料理で、アラブ諸国にとってのクスクスは、日本にとってのチベット料理、みたいな感じだろうか。違ったらごめん。
後は、クスクスだけじゃなくて、その周辺になるスパイス話も大変、面白かった。ほとんど、薬学。というか、魔術の薬草学。ああ、楽しすぎる。