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野田 秀樹
而立書房
¥ 1,050
(1981-01)
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で、野田秀樹シリーズその2。
これは、劇団「夢の遊民社」時代の戯曲。(そういや、戯曲と脚本と台本とシナリオて、どう違うんだろう)
もうね、これは生で観るしかないでしょ、な世界。ぶっちゃけ、文字面だけ追っていっても、この訳の分からない、世界ががたがたシフトする感覚は、なかなか伝わりづらいと思う。一つの役が、次の瞬間、全く別の世界の別の誰かに変わっている。
でも、思うんだが、野田秀樹の 遊民社時代の芝居って、あ、能ぢゃん、と。
始めに現れている現世と、それがこじれてこじれて、最終的に明らかになる、過去の悲劇。能がそうであるように、実際にあった悲劇に対するレクイエム的な、祈りにも似た構造が、しつこくしつこく繰り返される。
ネタバレすると、これは、アンデス山中に墜落した飛行機の乗客が、救助が来るまでに生き延びた、ただし、死者から不自然に肉がそぎ落とされていた、て、話がその悲劇。
一言。
ああ、(DVDやTV放送なんかではなく)、生の舞台が見たかった!!