別に、准将氏に触発されて借りてきたわけではないが、このところはまっている江戸文化本の一巻として。
本職は確か漫画家だった方なのだが、余りに研究が進み、もう、すっげえ、江戸文化専門家になってしまわれた方。そういや、この方もこないだお亡くなりになってたな。
それぞれの江戸っぽい人々と、対談しているわけだが、なかなか面白い。どうやら、江戸っつのは、独身男の巣窟だったらしい。だから、庶民レベルでは、無茶苦茶女が強い。デートに誘うのも女から。男はひたすら待つだけ。家でも強いのはかかあ。しかも、相当なフリーセックス。女には無茶苦茶良い世の中だったんだなあ。ただし、江戸っ子は風呂好きでしょっちゅう入っているが、風呂屋の中は真っ暗だから、「湯の子」つって、そこで襲われて娘に子が出来たぞ、なんて事も珍しくなかったとか。ま、出来たら出来たで、キズモノという概念が無いから、全然、平気。ううむ。
石川英輔氏とかも技術と遊び心の対談で出てきていて、おお。
ついでに言うと、時代考証がしっかりしていたのは岡本綺堂だそうで。半七捕物帖なんか、余程、重箱の隅をつつかなければ、おかしな所が見つからないんだそうだ。
それはそうと、漫画家だけどその時代の資料探しの中できわめて、気付けば専門家はだし、なんてのは、割とあるらしい。近藤ようこ氏なんか、割と中世文化極めているらしいし、渡辺多恵子氏も、結果的に新撰組当時の文化資料としては逆に専門家から図録として町屋絵が引かれているらしいし。