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大槻 ケンヂ
角川書店
¥ 500
(2007-03)
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しまった、神様だとずっと思ってたぜ、タイトル。
えーと、年寄りの昔話を。
初めてまともに付き合った相手が、筋肉少女帯のファンだった。が、当時、自分は、谷山浩子ファンだった。今思えば凄い取り合わせだ。その取り合わせで、中野の伝説の喫茶店「クラシック」で、250円の、紅茶という名の茶色い湯と、珈琲という名の黒い湯をすすって、漫画の貸し借りなんかをしていた。谷山浩子は貸したが、筋肉少女帯は借りなかった。何で別れたのか、未だに思い出せない。でも、自分が自己破綻してしまったのだろう。別れを持ち出したのは自分だった。その後、結婚したと聞いた。NYに渡ったと聞いた。自分が被災して、帰ってみたら、無事を尋ねるメールが入っていた。色々ボロボロだった自分が何か書いて返信したら、無事で良かった、会いたい、とだけ、返信が来た。勿論、会える訳がない事は、どちらもよく分かっていた。その後、帰国前に、9.11があった。NY在住だと聞いていたので、死ぬほど心配した。でも、無事だったらしい。今頃は、2児だか3児だかの親になっている筈だ。シアワセになっている筈だ。それは自分が保証する。
で。
そういう思い出があって、近付きたくないヒトだったんだが、読んでみたら、そうでもない。そう特別な事を言うわけではなく、ちゃらい兄ちゃんだ。アレ系なコアなファンに付きまとわれたりするという点で、あーうーだが、それに対しても、ばっさり斬っている。良いねえ。
80年代に、既に東北でゴスロリをやってたオンナノコを絶賛した話が、妙に残った。