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舘野 泉
佼成出版社
¥ 1,575
(2008-03)
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脳溢血で、左半身不随になったピアニストの話。なんだけど、実は本人はあんまりその話題をするよりも、そこに至るまでの話のを楽しんでいた気がする。
オンガク一家に生まれ、ふと、フィンランドに行って、そこで地元のピアニストとなる。彼女も出来て、子供も生まれ、日本から、本当は連れ戻しに来たのかもしれない父親が訪れた時、空港の係員が、「タテノ?イズミの親戚か?」とパスポートを見て発言したのを聞いて、連れ戻すのをやめようと決意した話とか。それって、すっごいピアニストに限らず、プロ冥利だよなあ。
で。
左手の組曲というと、ラヴェルのが有名だけど、あれも、第1次世界大戦で左手を失ったピアニストのために公募された曲なんだよな。でも、あれだけじゃだめなんだな。車いすが一人ずつで違うように、左手の曲ってのも、一人ずつ違うらしい。
取り敢えず、どこかでCDを探そう。