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武内 孝夫
講談社
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(2006-03-17)
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これは、超おもしろかった!こんにゃくと日本史て、何の関連があるねん?と思ったら、幕末の維新を裏で糸引き進めたのがこんにゃくで豪農となった水戸藩だったのだ、とか。
こんにゃくの歴史は結構古いが、出回ってきたのは江戸時代。これは、乾燥こんにゃく粉が出来てからである。すんごい技術革新だったわけ。でも、これ、取り立てた栄養価って無いんだよね。無いけど、何となく食卓に上る、という感じだったり。
後は、戦争とこんにゃく。ビタミン不足の脚気で軍人が大量に亡くなっていたわけだが、こんにゃくは戦争に不可欠な糧食だった。何せ、戦艦内でも外地でも、野菜は少ない。繊維が足りない。だから、こんにゃくが登場というわけで。
極めつけが、例の風船爆弾である。旧日本軍が唯一、アメリカ本土に攻撃が出来た技術は、こんにゃく糊のお陰だったという・・・。
群馬がこんにゃく王国になった理由とか、こんにゃくが博打と呼ばれる理由など、目から鱗な1冊。これは面白かった。